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そーなの私は、あんまり素直ではないの。と思いながら苦笑いを浮かべていた。それにじゃがいもって…これうちの親も昔言ってたなー。
「あっ、今ちょっと顔がひきつってたね、ごめんごめん、おーっと向こうで、友達待たせてたわ。またなー、完成したらまた見せてね」
彼は軽く手を振って、走っていった。
今、何が起きたのだろう。私はかなり頭が混乱していた。
私は生まれて初めて好きな人に話しかけられた。
本当にあっと言う間の出来事。突然すぎて、嬉しさよりも驚きが上回ってしまう。少女マンガのような、ドッキーンとするようなトキメキとは程遠いと思う。
でも単純に嬉しい。何でもない会話でも好きな人と喋れる時間は楽しい。(私は殆ど喋ってないけど…)
あれも喋れば良かったこれもしゃべればよかったと今さら後悔してるダメな私。
自分自身に問いかける独り会話は、得意なのに、人との会話がまるでダメ×
あーっもっと喋りたいけど、今の状態ではどうにもならんし。私は普段の学校生活でさえ苦労してるのに、なんか辻谷くんと話ができるようになりたい。
「キンコーンカーンコーン」チャイムとともに螢の光が流れ始めた。
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