第3幕:スターティングオーヴァー

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「もう。毎日毎日りょうくんに迷惑をかけたらダメじゃないですか」  そう言いながら頬を膨らませるけーちゃんからスタンプカードを受け取り、スタンプを押す。 「いや、大丈夫だよ。俺は好きでこいつらとキャッチボールしてるだけだから」 「そんな……」  気を使ったことは言わなくていいと言おうとしたのだろう。だが、彼女は途中でハッとした顔になって言葉を中断した。 「えーっと…。今日もご飯を食べていかれますか?」  俺は返答に困った。なにせ、俺は初めて彼女のご飯を食べた日から、もう1週間も連続で朝食をお世話になっていた。流石にそろそろ罪悪感のようなものが湧いてくる。  どうしようかと俺が悩んでいると、けーちゃんは「もしかして、気を使ってくださってるんですか?」と首を傾げた。  彼女の揺れる髪の毛から自分のものとは違うシャンプーの香りがして、俺は思わず目を逸らしてしまった。そして、俺のそんな動作を目ざとく見ていたようで、 「あ!凌がエロい顔してる!」  と、和志が指をさしてきながら言った。     
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