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「もう。毎日毎日りょうくんに迷惑をかけたらダメじゃないですか」
そう言いながら頬を膨らませるけーちゃんからスタンプカードを受け取り、スタンプを押す。
「いや、大丈夫だよ。俺は好きでこいつらとキャッチボールしてるだけだから」
「そんな……」
気を使ったことは言わなくていいと言おうとしたのだろう。だが、彼女は途中でハッとした顔になって言葉を中断した。
「えーっと…。今日もご飯を食べていかれますか?」
俺は返答に困った。なにせ、俺は初めて彼女のご飯を食べた日から、もう1週間も連続で朝食をお世話になっていた。流石にそろそろ罪悪感のようなものが湧いてくる。
どうしようかと俺が悩んでいると、けーちゃんは「もしかして、気を使ってくださってるんですか?」と首を傾げた。
彼女の揺れる髪の毛から自分のものとは違うシャンプーの香りがして、俺は思わず目を逸らしてしまった。そして、俺のそんな動作を目ざとく見ていたようで、
「あ!凌がエロい顔してる!」
と、和志が指をさしてきながら言った。
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