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ああ、どうしてこんなにも後ろ向きなことばかり考えてしまうのだろう。
無理やり、明るい話題を、引き出しを開けなければ。
今度は4人組の男たちが顔を出した。
明日があるさ、と呟いている。
なるほど、たぶんあるんだろう。いつかわかるときが来るんだろう。
いつか若い僕には夢があると宣言できるようになるんだろう。
さっきまでギターを弾いていた青い服を着た男が顔を出したが、出番じゃない、と抑えた。
食べきったサンドイッチの包装を袋に入れる。
袋の持つところを縛り、膨らんだところに圧力を加えて、空気を外に出す。
しまった、野菜ジュースのパックを袋に入れていなかった。
袋に再度空気を入れ直し、もう1度同じことをする。
時間稼ぎのつもりでやったが、1分も稼ぐことができなかった。
それにしてもこれだけの量では少々物足りない。
大体16時半には小腹が空くが、少々スーツがきつくなった腹を引っ込めなければならない。
運動をしない分、体内に入れるエネルギーを少しでも減らした方がいい。
愚痴は続く。正論とも言う。
正論だからこそ否定ができない。
事実だからこそ傷つく。
こんなときは脳内に逃げ込むに限る。
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