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「ハァ。」私はため息をついて、宙を見上げていた目線を、正面に向けた。
こんな感じの明るくておしゃべり好きな女の子になれればどんなに良いか…。
私の名前は、上田 琴美。想像する事が大好きな8才。小学二年生だ。
今のは、この前見た映画の中に出てくる、いたずら好きの少女だ。性格は、私と正反対。
明るくて、活発で、体を動かす事が大好きなのだ。
私は、どちらかといえば、一人でいても平気だし、本を読むのが好きで、妄想が大好きだ。
長所といえば、勉強がそこそこできるくらいかな。
今のは、この間の映画の続きのワンシーンを、想像してみたのだ。
だから今は、おしいれの中の布団の上では無く、ベッドの上の布団の上でまくらにつっぷしているのだ。
今日は土曜日だというのに、ずっと朝からこの調子だ。これが休日のだいごみなのだ。
あ、心配しなくても、ふつうに友達はいるし、仲良くやってるよ。
私は何気なくおし入れのドアをスライドさせて、中をのぞきこんだ。
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