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2. 出会い
「あれ?」と私は声をあげた。
首をつっこんでみると、小さな茶色のドアが目に入ったからだ。
私は、不思議に思ってポケットにくせで手をつっこんだ。スマートフォンをいつも入れているからだ。
でも、自分が着ているのがパジャマだと気が付くと、頭をぶつけない様にゆっくり出て、勉強づくえの上のスマホを手に、もう一度のぞきこみ、スマホの明かりをたよりに、さっきの小さい茶色のドアを見つめた。
「あ!。」私は小さく叫んだ。
見間違えではなく、確かにチョコレート色のドアがあったからだ。
大きさは、大人が四つんばいになって、やっと通れるか通れないか、それくらいの大きさだ。
私は、自分の顔をパチパチとたたいた。
だって、こんな所にドアなんて無かったし、まぁ、いつもこんな所に入らないけど…
それにしたって、こんな所にドアがある必要性が、全く見つからないので、ついには、現実と妄想の区別がつかなくなったんじゃ…と、思ったからだ。
でも、やっぱり目の前のドアは消えないので、そっと、ドアノブに手をかけてみた。
ドクン、ドクンと、心臓が大きく波打つ。
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