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彼女に会えない日が続くほど、彼女に対する僕の恋心は増幅していく。
すると、次第に彼女との恋人生活を妄想するようになっていく。
彼女と恋人関係になったら、二人で映画館に行って一つのポップコーンを分け、流行りの恋愛映画を見たい。
休みの日には家で仲良くゲームでもやりながら1日を消費したい。
仕事のある日には互いに上司の愚痴を言いながら晩酌をしたい。
あれもしたい。これもしたい。
もう僕の恋心は抑えられなくなっていた。
どうしても彼女に会いたい。
会えたのなら想いを伝えたい。
彼女を自分のものにしたい。
彼女は僕のものだ。僕のものだ。僕のものだ。僕のものだ。
そんなことを考えるようになってすぐ、彼女は僕の目の前に現れた。
いつも通り桜の咲く川沿いの小道を歩いていると、目の前から夫婦が歩いてきた。
男性の方は背が高く、短髪で、すごく…その、イケメンだった。
EXILEにいても違和感が無いほどの容姿をしており、男の僕でさえ彼を見てドキッとしてしまった。
女性は男性よりも頭ひとつ分ほど背が低く、暗いブラウンに染められたセミロングの髪の毛が魅力的だった。
正面から歩いてきた美男美女の夫婦と距離が縮まるにつれ、女性が小さな赤ん坊を抱えていることに気がついた。
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