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懐かしい思い出や忘れていた思い出、様々な思い出と再会を果たした。
だけど、最後まで見たところで僕の人生の意味を見つけることはできなかった。
どうして僕は進み続けたのだろうか。
どうして僕はオールをこぎ続けたのだろうか。
流れる映像をどれだけ注意深く見たところで、その理由は見つかることが無かった。
僕は神様に質問をした。
「僕はどうして進み続けたのでしょうか?」
神様はやっぱり微笑んでくれた。
そして、笑顔のままで僕に言った。
「そんなこと、私が知っているハズが無いでしょう?進み続けたのはあなた自身なのですから、理由はあなたにしか分かりませんよ」
その時、映像が終わりを迎えた。
エンドロールは流れなかった。
テレビの電源を切った神様は、僕にプレゼントをくれた。
くれたものは船。そして、それを進めるためのオール。
どちらも泥でできていた。
神様は言った。「終わりを目指せ」と言った。
神様からのプレゼントはそのための道具だった。
終わり
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