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終焉のC
いつも夢で見ていた人たち。
知り合いじゃない、ボクが一方的に見ていただけだったのに。
今、ボクは、そんな二人と視線を交わしている。
「青、オレはお前を」
「青、ワタシはあなたを」
同時に差し伸べられた二人の手は、優しくボクの頬に添えられ、顔をすっぽりと包みこまれる。二人の熱が、頬から顔全体へと伝染するように、ボクの顔は赤く染まり熱を上げていく。
『助けたい』
二人の声は自然と重なり、切なそうな瞳でボクを見つめていたーー。
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