2月14日

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「…太一!」 「…不安にさせてごめん。」 そう言ってぎゅっと強く私を抱きしめた。 身体から温もりが伝わってきた。 私は抱きしめられたその背中に腕を回した。 「…私もごめんなさい。」 初めて喧嘩をした。 でもやっと本当の恋人同士になれた気がする。 その時、太一が身体を離した。 「…」 「…」 そしてゆっくりと身体が近づいてきた。 (…こ、これはキ、キス!?) そして私は目を閉じた。 唇が重なろうとしたその時 「…へっくしゅ!」 くしゃみをしてしまった。 「あ…。」 (…やっちゃったー!) 「…っつ。」 「…ご、ごめん!」 (うう…最悪。) 「…ぷ。あははは!」 「太一!…そんな笑わなくても…。」 「ごめん…。」 「もう…!」 「ほらケーキ食べよ?」 「…うん!」 そして私達は箱からケーキを取り出した。
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