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「…太一!」
「…不安にさせてごめん。」
そう言ってぎゅっと強く私を抱きしめた。
身体から温もりが伝わってきた。
私は抱きしめられたその背中に腕を回した。
「…私もごめんなさい。」
初めて喧嘩をした。
でもやっと本当の恋人同士になれた気がする。
その時、太一が身体を離した。
「…」
「…」
そしてゆっくりと身体が近づいてきた。
(…こ、これはキ、キス!?)
そして私は目を閉じた。
唇が重なろうとしたその時
「…へっくしゅ!」
くしゃみをしてしまった。
「あ…。」
(…やっちゃったー!)
「…っつ。」
「…ご、ごめん!」
(うう…最悪。)
「…ぷ。あははは!」
「太一!…そんな笑わなくても…。」
「ごめん…。」
「もう…!」
「ほらケーキ食べよ?」
「…うん!」
そして私達は箱からケーキを取り出した。
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