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和音からの要望で手早く食事を済ませ、少しばかりゆっくりしてからバスルームへと向かい、二人で湯船に浸かる。
入浴剤を入れてから、しばらくは洗いっこをしていた二人だったが、やがて和音がくしゃみをしたので、慌てて入ったのだ。
「あー。気持ち良い。良い匂いだなぁ」
カップにホイップで絞り、アラザンなどをトッピングしたようなチョコの形であったが、匂いはそうでなく、甘ったるい苺であった。
「めっちゃ甘い匂い」
因みにお湯の色は薄いピンクである。
「ちょっと甘ったるいですね」
「何お前、甘いの苦手か?」
「ビターなら少しはいけますけど、ここまで甘いとちょっと……」
広くもなく、かといって狭くもなく、二人が入ってやっとの浴槽で、秀臣の上に背中を向けて乗っている和音が見上げてくる。
「じゃあ今日は、そこそこにしとくか?」
「済みません」
「良いって。上がってからでも、いちゃいちゃは出来る」
和音はそのまま、先に出るからと立ち上がり、脱衣場で身支度を整える。
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