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「よし! チョコを食うぞ!」
出るなり妙に気合いの入った感じで言われ、まず座ろうよとか思いながらも、苦笑して返す。
「珈琲は淹れますか?」
「おう!」
「じゃあ、座ってて下さい」
「おう!」
ソファに座り、そわそわと待つ和音を見ながら、てきぱきと珈琲を淹れ、作っておいたチョコを出して、お盆を持ってリビングへと移動する。
そうして隣に座りながら、お盆の上に乗る珈琲カップとチョコをテーブルに置いた。
「はい。どうぞ」
「おぉ! チョコ!」
チョコはドーム型のもので、上にチョコで作った薔薇や、プレートにはボンボンショコラなどが配置されている。
「可愛い! そして美味そう!」
プレートごと手に取ったところで、何故だかカラカラと、中から音がする。
「……?」
和音も気付いたらしく、耳元まで持っていき、カラカラと揺らして確かめている。
「これ、使って下さい」
首を傾げる和音に、小さな玩具みたいな木槌を手渡す。
「割れって事か?」
「はい」
受け取り、束の間躊躇する。
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