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「じゃあ、仕事に戻るか」
「え。これで会話終了ですか?」
もうちょっと萌えの余韻に浸りたいのだが、和音は相変わらずオンオフの切り替えが早いと、駄目元で抗議してみたのだが無駄だった。
「阿呆か社会人。話が決まったらこれ以上は無駄話だろ。ちゃんと仕事しろ」
「……はーい……。分かりましたよ」
すげない態度に今度は秀臣の方が拗ねる番であったが、残念ながら和音からのフォローはなく、そのまま二人共に仕事に戻る。
それからの秀臣は忙しく、通常の業務に加え、メモの差出人についても、さりげなく話題をふっかけ探していった。
字が書かれていて、しかも可愛らしい丸文字みたいな、特徴のあるものだから、秀臣が考えていたよりあっさりと相手が判明する。
それが経理の女子社員だったのだが、やはり和音はモテるのだと、改めて認識してちょっと落ち込んでみる。
それはともかくとして、とにかく和音に報告しないといけないと、逸る気持ちを抑えながら昼休みに入るのを待った。
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