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昨日は会社を早退した挙句、今日は仕事を休んでまで受診した結果が、
やっぱり単なる自分の妬きもち。
今時、高校生だって、妬きもちくらいで具合悪くなんかなんないだろうな。
そう思うと、この現実を誰にも言えないどころか、真友子の顔すらまともに
見られそうにない。
はぁ……。
駅舎を出た大祐は、大きく肩で息をついた。
そして、トボトボと歩く大祐の足は、自然と自分のアパートへと向かう。
だが、昨日とは別の意味でどうにも思考が廻らず、それに苛立った大祐は、
アパートに戻るなり大きな独り言を呟いた。
「あぁ、もうどうしよう……」
ところが、投げ出すようにベッドに座った拍子に、枕元から何かが
滑り落ちた。
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