災い転じて恋と成す 7

１７ きっかけは衝撃の始まり（つづき）

このところ、ランチも夕食も再びコンビニ物が続いていた。

それだけに、久しぶりに作りたての食事に益々テンションが上がり、
大祐はボリュームたっぷりの定食をガッツリと平らげる。

まぁお代は、いつもの倍以上かかったが胃袋は大満足。

そしてそこからは、勝手知ったる街へと意気揚々と繰り出した。

さすがにジオラマ作りを趣味にしているだけあり、大祐にとって
今回のサンプル材料を揃えるのに、大した時間は要しなかった。

今回の企画のターゲットは、二十代から三十代の男性。

だから食玩も、鉄板の鉄道シリーズと飛行機シリーズ。

その内、鉄道シリーズは仕上がった状態にする反面、羽などもろい部品がある飛行機シリーズは一部を組み立て式にする。

ここで一番の問題は食玩にかけられる予算になるが、それは、
このサンプル作りが算出した予算を超えなえればクリアとなる。