42人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
最っ低だっ!
なじるほど自分は情けないヤツだと思うが、やはりどんな顔をして真友子に
会えば良いのかも分からず腰が引ける。
「ああ、もぉホント嫌んなる!」
大祐は、頭を抱えたままで大きな声を上げた。
しかし、そんな彼の頭をペシッと引っ叩き、もう一人の自分が
また強くなじる。
バカッ! こんな所でウジウジしてても、しゃーないだろうがっ!
うん……。
大祐は、叱咤するもう一人の自分に頷くようにゆっくりと顔を上げた。
そして、ひとつ大きく呼吸をする。
勝手に妬いた事といい、それから突っ走ったトンマといい、何もかも悪いのは僕だ。
「よしっ!」
大祐は、意を決したように膝をポンと叩くと勢いよく立ち上がった。
戻ろう。彼女の所に戻って、謝らなくちゃ。うん、ちゃんと謝るんだ自分っ!
最初のコメントを投稿しよう!