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大祐は、今の自分に出来る事を全てやりたかった。
それは、自分の子供じみた嫉妬の代償とか、勝手にシミュレーションを
放棄した贖罪とかのつもりじゃない。
ただ大祐は、真友子のために何かがしたかった。
しかし、やはり大祐が出来る事には限りがある。
実際、水回りも含め部屋全体の掃除を終えたが、時刻はまだ午後の三時を
回ったところ。
あと何ができるかな……。
こんな時に、簡単な料理の一つも出来ない自分が、やっぱり情けなくなる。
しかし大祐の現実は、他に出来る事も思い浮かばず、ソファに座って
なんとなくスマホを握った。
しかし、手の中のスマホに目を落とした大祐は考え込んだ。
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