18 決意のバレンタイン

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取り敢えずでも、メールで謝るのは卑怯だよな。 ってか、逃げ出した僕が言えることじゃないけど、やっぱり謝るなら 顔を見てしなきゃダメだろう。 しかし一方で、昨日送られてきた彼女のメールに、返事をしていないまま というのも気にはなる。 ところが、そんな事をウロウロと考えている彼の耳に、遠く玄関の鍵が 開けられる音が届いてきた。 それにドキッと胸が跳ねると同時にダイニングの扉が開き、視界の中に 真友子の姿が飛び込んでくる。 「お、かえり……」 しかし、予期せぬ時間に大祐の姿があるのに、よほど驚いたのだろう。 表情を固めたままの彼女は、その場でしばし立ち尽くす。そして、 「大ちゃん……」 呟いた真友子の顔が、微かに歪んだ。
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