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それでも、一週間程度ならば「お疲れさん」で済まされるだろう。
だが三週目を迎えるとなれば、「いい加減にしろ」となっても無理はない。
この仕事をしてる限り、やっぱり彼とずっと一緒なんて
夢かワガママだったかな。
だが、そうは思っても、すんなり諦められない。
だから真友子は、ベッドに座って深く溜息を零しつつも、スマホの上に
指を滑らせ大祐にメールを送った。
しかし、ウトウト程度しか眠れなかった夜の間に、一度たりともスマホが
震えることはなかった。
そして朝を迎えても、やっぱり彼からの返事はない。
お陰で、プレゼン当日にも関わらず、真友子の気持ちは暗澹と冷たい沼の底に沈んだよう。
だがそこは、精一杯に自分の中のプロの顔と大人の顔をかき集め、
プレゼンテーションは無事にこなした。
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