帰り道

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帰り道

「おい!待てよ!!」  ボクはそう叫んだ。  しかし、「このホットドッグ、美味しい!」と知らん顔の女の子。 その上、『一緒に食べる?』とか、 『こんなに美味しいのに食べないの?』とか 言ってくる。 こんなこと言われたら、無視したくなる。 何て言ったって、ボクは疲れている。 なぜなら、「飛行船どうだった?」と言う訳だ。 そしてその言葉につかさずボクは 「そんなに気になるなら、    お前も乗れば良かったのに…」 と言うと、 「あんな高い所から落ちたくないもん」 とふされ顔。 墜ちるわけないのに……。 と、いつものように言い合い、 俺が妥協する毎日が今日も暮れ、過ぎ去っていく、ただの帰り道。
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