nilrem

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午後1時からは特別な遊び。                  龍神の末裔とお茶を飲む。  ニルレム・榎は19歳。父はイギリス人、母は日本人、1人っ子である。身長は180センチ程だろうか。痩せてもいないし、太ってもいない。大学にいく時も特に目立った服装をしたりもしない。夏なのでケッズの白いスニーカーにデニムのパンツ、企業コラボの黄色いティーシャツ。札幌の七月は確かに涼しくはないが、首都などに比べると大変過ごしやすいし、そのファッションで特に違和感はないのだ。  ニルレムはとても学業に秀でている。大学入試は日本では東京大学、慶応大学に合格していたし、アメリカのコロンビア大学、フランスのパリ大学にも合格していたが、札幌の一般的なプロテスタント系の私立大学に通っている。友人には父が何の仕事をしているのかを内緒にしているが、父親は世界で十指に入る富豪で、実業家である。母は料理研究家で何冊も本を出している。  ハーフが美男美女が多い事に洩れず、ニルレムも街をあるく女性達が振り返るくらいには顔の造りがいい。特に唇が魅力的だそうだ。割と薄めの上下の唇は、話す時の開き方が女性受けするらしく、彼の話しているところをアップで見ると気絶する女の子が何人かいたらしいとか。近づくといい匂いがするらしいとか、腹筋が六つに割れているとか、いいうわさは沢山ある。しかしどれも本人の気にするところではない。彼は、いつものように学内カフェの紅茶を飲み、講義はまあまあ真面目にきいて、友人らしき何人かと休み時間や空時間に戯れ、たまに大学内のチャペルに深呼吸をしに行ったりしている。
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