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『左がわたしで、右が神長さん。この写真を撮ったあと、手をつないだんだよ。そういうのも最初で最後だろうけど、なんか優しい気持ちになれて幸せだった』
『どうして最初で最後なの?』
『神長さんが前に好きだった人の話を聞いてたら、わたしじゃ釣り合わないなって思ったし、まだその人に気持ちがありそうなかんじもしたし。だからたぶん、次にあんな風に遊んだら辛くなりそうで。だって、今も会いたいのに』
『その気持ちを廉に伝えてみたら?』
『やだ。絶対に迷惑だもの』
『それを決めるのはAlissaじゃなくて廉だよ。廉が自分にとって相性の良い相手っていうこと、触れてみて気付かなかった? 触れあうだけで有紗が心地よさを感じるとき、相手も同じように感じているはずだよ』
『それは、身体の相性の話?』
もし手をつないだときのように、そっと抱きしめられたら。想像をして、有紗はひとり赤面した。
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