新井君と佐伯先生

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 お互いで擦り合うのが気持ち良くって、あの後もっかいして、終わった後にこれでもかってぐらいキスをしながら過ごしたら、下校時間もとっくに過ぎるぐらい遅くなっちまった。  本当はもっとしたいぐらいだったけど、もう遅いからと佐伯に怒られて止められた。ヤってる最中は甘えてきてたくせに、可愛くない。  車できてる佐伯は、家まで送ると言い出して、一緒に居たいって思った俺は、その提案に有り難く乗った。  暖まってない車内はまだまだ寒い。ヘッドライトをつけてから発進した車は、静かに校内を通り抜けた。  電車で30分程度の家だけど、車だったら電車みたく大きく回ってくるって事もしないから、10分そこらでついちまう。  流れてく風景を眺めながら揺られてると、見慣れた景色が見えてきて、もうすぐ家に着いちまうんだなって寂しく思った。  家の近くのコンビニで良いからって言って、端に止めて貰う。 「ありがとございました」  シートベルトを外して、荷物をまとめながら声を掛ければ、ハンドルにもたれるようにして佐伯は俺を見ていた。  その仕草が色っぽくって、なんだかドキっとする。 「遅くまで、悪かったな」 「いや…」 「気をつけて帰るんだぞ」  引き留める事も無く、いつも通りの佐伯の態度。  ここで何も言わず降りたら、それで終わりなんだろう。     
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