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ほら、この昔語りだって、君を幽かでも残しておくための努力なんだ。
ほんの僅かな可能性のための結晶なんだ。
もう君は戻ってきたりなんてしないだろうってことくらいはわかっている。
僕のことを勝手に思い込んで離れたこと、僕にだってわかってるんだ。
もちろん、ひょっこりと顔を出してきたって、それくらいは赦してやろう。
けれどその時は絶対に離れてなんかやらないし、来世を望んでしまうくらいには君のことを必要としていることくらいは伝わっただろうか。
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