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完璧超人のパーティー
うわっ…やっぱり俺の全パラメーター低すぎ…?五分で適正ステがわかる異世界診断テスト、受けた人は四十人を突破!俺の適正レベルは?CHECK!→
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一戦を終えた四人は、こともなげの顔で戻ってくる。手傷を負ってはいたが深手ではなさそうだ。ほのかな青い光が全員を包み込んでいた。女の人が魔法で回復しているようだった。
よくよく見てみれば、全員、美男美女。――ああ、この人ら絶対、主人公だわ。で、俺は前座で引き立て役を務めて退場するタイプのキャラ。EDのクレジットで「村人A」とかになってるやつ。昔のアニメだったら役名さえ添えられてないか、へたしたらクレジットすらされない最底辺の。
戻ってきた四人に俺は礼を言った。
「気にしなくていいよ。それにしても君は運がいい。僕たちはこの森の高名な薬師を訪ねてたんだ。強力なモンスターを警戒してサーチしていたところ、フォレストドラゴンを発見してね。その周辺を確認してみれば、森のただなかだというのに人がひとりきり。動きもないとくる。あわてて飛んできたというわけさ」
男の人の話を聞いてぞっとした。偶然見つけてもらえなかったら今頃は――。
別の男の人が、端々の破れた俺の身なりに困惑した。その人はいぶかしそうに俺にレベルを尋ねた。あれ? ステータスを見ればわかるんじゃないのかな。
しかたなしに俺は一だと答えた。全員がそろって目を丸くし唖然となった。やっぱ不釣りあいなとこにいますかね、と俺は空笑いした。
「そんなレベルでこの森に来るなんて自殺志願者か。なにか特別な能力を持っているのか」
ほとんど怒られる勢いで男の人に問い詰められた。一応、自分のステータスを確認してみる。
なんにもなかった。皆無。ついでにいえば、力、体力、すばやさ、器用さ、精神力、知力、魔力、運、それらすべてが一だった。逆に気持ちいい。つか、運が一でよく発見してもらえたな。
なんら能力もないことを告げると、その人は額に指先を当てて、あきれたな、と首を振った。
「いったいなにを考えているのやら。そんなものまで露出して」え?
「しかもこんなところで」はい?
「君、女性の前だぞ。その粗末なものはしまいたまえ」んん?
「そうね、そのかわいらしいボウヤはあまりレディーに見せないほうがいいわ。いろんな意味で」
……………………まさか。
俺は恐る恐る、視線を腹の下へ落とした。
そこには、我が大剣が、ちょっぴり恥じらうようにゆれていた。
「うわああああああああっ!!」
俺の悲痛な叫びが、森の静寂を震わせた。
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