(三)

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「冗談、冗談だって。勉強になったよ、ほんとに。目の見えないお年寄りがいてな、俺の詩をほめてくれた。どんどん書きなさいって。たくさん書けば書くほど、俺のスタイルが決まってくるんだってさ」 「ふーん、良かったね。たくさん、書きなさいか。そうだよね、たくさん練習した方がいいよね。練習は嘘をつかないって、言うモンね」 「それはそうとさ、kazuko さんと交際うの?」 「な、なんだよ、やぶから棒に」 「あのひと、すっごい美人だもんね。それこそ、もういるんじゃないの? 彼氏」 「ぶあーか! 関係ねえよ、そんなこと。彼女とは、おんなじ部だってことだ」 「そお。なら、いいんだけどさあ」 「なんだよ、それ。どういう意味だよ」 何だか小バカにされたような気がして、ムッとした。 「あのひととは、絶対だめだよ。合わないよ、絶対」 「なんだよ、それって。なんで決め付けるんだ」 正直のところ、高嶺の花に感じてた。 当然のことながらカレシはいるだろうし、俺なんか相手にされないって思ってた。 部活動の時に話をするだけでいい、って思ってた。 でもなあ……
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