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あいつとの腐れ縁は、たしか体育館だったよな。
友人の部活動が終わるのを待っていた時に、[テーマは、愛]を書き上げた。
変なタイトルだけど、面白いんじゃないかって自分では感じてた。
ゴーストの男に恋する女性の話だ。
恋人がゴーストになったのではなく、あくまでゴーストの男に恋してる。
観念的に描いたのだから、構わないんだ。
「ありえな~い!」って言われそうだけど、いいんだ、いいんだ、これで。
初めは車椅子の男に設定していたけど、陳腐なような気がしてやめた。
TVドラマでやってそうだったし。
俺の頭の中にある、「愛」を描きたかったんだから。
まだ漠然としたものだけど、世間様の「愛」とはひと味違うんだから。
だけど、おじさんに言われちゃった。
「日記なら、それでいいだろう。だけど、詩として考えてるなら、一考すべきだな。
ゴーストたる彼を、どうして好きになったのかな?
好きな彼がゴーストになってしまったというのなら、理解できる。
でも、それじゃお前の思い描く「愛」にならないんだろ?
誰にも見せるつもりなんてない! って、言いたそうだな。
けどな、これから十年二十年と経っていくんだ。
その時にこの詩を見つけて読んだとしよう。
きっと、ぼくの言ってる意味がわかる。
だけれども、まさしくあれだな。
━ 恋に恋する年頃 ━そのものだな。
今この時は、現在しかないからね」
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