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その時だった。
お地蔵様から立ち去る舞子ちゃんの後ろに、ぼんやりとチヨさんの姿が現れた。
舞子ちゃんには、チヨさんの姿は見えていないようだった。
私は驚き、呆然としていた。
すると、チヨさんは私に気づいたのかこちらを振り返ると、いつものように優しく微笑んでお辞儀をした。
慌てて私もお辞儀を返すと、チヨさんは小さく手を振って口を動かした。
「またね」と、チヨさんの声が聞こえそうな気がした。
そして、チヨさんは舞子ちゃんの後ろを歩きながら、スッと消えたのだった。
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