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話を聞いた後は、第一発見者の方の連絡を聞きお礼の電話をした。
第一発見者の方はなんと女性だった。
ライフセーバーをしていたようで、そのおかけで救急搬送まで円滑に進行したらしい。
人が轢かれる現場をみた後なのにもかかわらず、女性は落ち着いた声で当時の状況や私を気遣う言葉をかけてくれた。
葬儀は真也の逝去して四日後に決まった。
二葉家は葬儀のために準備に見舞われ、悲しみにくれることなく両親と郁也くんは動いていた。
私の母親もショックで仕事の休みをもらっていた。
一方の私は、なんの問題もなかった。
今もこうして、何事なくアルバイトが出来ている。
真也が亡くなっている気がしなかった。
スタッフにも、店長にも休んでいいと言われた。
毛頭そのつもりはなかった。何かしていないと逆におかしくなってしまいそうで少し怖かったからである。
葬儀の前日になっても変わらず、むしろ不安なんて消えてしまったのだ。
本当に真也のこと好きだったのかな。
って思うくらい。
自分に何かが抜けてしまったのだろうか。
私はこんなにも冷たい人間だったのだろうか。
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