永遠の別れ

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いつの間にか寝てしまっていた。 暖かいベッドの中で目を覚ました私は寝惚け眼で時計を確認しようとした。 いつもの場所に時計がない。 落としたのかと思い、布団から精一杯手を出して下に転がった時計を手探りで探した。 それにしてもない。 「起きたか。」 聞き慣れた声が聞こえた。 まだ半分寝ているようなものだったが、誰の声かはわかっていた。 「んぅ……真也? おはよ…」 のそのそとベッドから起き上がると、目をこすりながら真也を見た。 真也は少し驚いたような表情をしたあと、困った顔を見せてため息をついた。 「いや…俺は真也じゃなくて……」 「今何時?なんかすごいいい気分で寝てたなぁ。久しぶりにゆっくり寝れた気がするよ」 「いやだから」 いつもと反応の違う真也がそこにはいた。 たまにはそう言う日もあるだろう。私の機嫌がとても良いのだ、その差でそう見えてるだけかもしれない。 「……0時ちょい前。」 「えっ、じゃあまだ寝れるじゃん」 真也がそう伝えると、私はまたベットに潜り込んだ。ふわっと真也の匂いがするベッドだ。この匂いはとても落ち着く。枕に顔を押し当て鼻いっぱいに匂いを嗅いだ。 真也はベットの前で棒立ちしていた。 なにかを考えているようにも見えたから、私は真也に問いかけた。 「真也?どうしたの?」 「いや、石見。俺……郁也…なんだけど」
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