永遠の別れ

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そんなわけない。 布団からは真也の匂いがする。 部屋だって、少し模様替えしたみたいだけど、少し大きめの本棚に、小さなテレビがあって窓には名前もわからない観葉植物が…置いてなかったけ。 少し違うかもしれないけど、わたしのそばで顔を赤らめているのは紛れもなく真也だ。 私は真後ろから上に向けて真也の髪の毛を掬い上げると、スルッと髪の毛は手の間を掠めていった。 黒くて綺麗なサラサラな髪。 真也の顔を見つめれば、減点するところなどない顔立ちの良さ。 手首をギュッと掴めば、角ばった骨が私の手にあたりがっしりとしているんだなということがわかる。 どこからどうみても、真也じゃん。 「嘘ばっかり。郁也くんなわけないじゃん、新手のプレーですか?」 そういうと私は真也の背中に両腕を回した。 背骨さえもくっきりしているのがわかる。 胸板は厚く、真也の体温が直で伝わってきた。 「石見…!マジでやめろって!頭おかしくなったのか?」 「うーーん、頭おかしくなったのは真也じゃないの?」 少し、真也にしては身体つきがいいなと思った。 いつの間にかどこかで鍛えたのだろうか。 真也の身体をまじまじと見つめては、手で身体の感覚を探った。 「そういえば、わたし変な夢をみたの。」 4日前あたりに見た夢を思い出した。 夢の内容を人に話すと正夢にならない、という迷信がある。 完璧に信じるわけではないが、どこかでかなり心配な気持ちがあり、話すことにした。
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