永遠の別れ

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私は恐る恐る、その人に声をかけてみた。 もしかしたらこれは、郁也?真也? その人は私を見つめていた。 涙の伝った跡を指でなぞり、割れてしまいそうなガラス玉を大切に、大切に扱うように。 「………しん、や?」 「そう、俺はお前の大好きだった、真也だよ」 双子の兄という嘘につけ込んだ盲点。 目の前の人物の存在に安堵した私は、全てを彼に託した。
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