寺崎さんちのゆずちゃん

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  わたしのお兄ちゃん     一ねん三くみ てらさきゆず わたしには年のはなれたお兄ちゃんがいます。 おかあさんがおしごとのときには、お兄ちゃんがいつもあそんでくれます。大すきなお兄ちゃんとあそ ぶのはいっぱいたのしいです。 お兄ちゃんいつもありがとう。またいっぱいあそんでね。 わたしのかぞく     二年四組 寺さきゆず わたしの家はお母さんとお兄ちゃんがいます。 お父さんはいないけどさびしくはないです。それはお兄ちゃんがお父さんの分もいっしょにいてくれるからです。 お母さんもおしごとがいそがしい時でもおいしいごはんを作ってくれます。三人でたべるごはんはとってもおいしいです。こんどのお休みは家てい科で習ったおにぎりを二人にたべてもらいたいです。 しょうらいの夢     三年四組 寺さきゆず 私はしょうらいお母さんみたいな人を笑顔にできる人になりたいです。 どんな人にもやさしいお母さん。むかし同じアパートに住んでいたお兄さんが、お母さんの笑顔は人を元気にするパワーがあるって言ってました。私もそう思います。お母さんみたいに自分もみんなも笑顔にできるようになることが私の夢です。 ーーーーーー 「ちょ、お兄なに引っ張りだしてるの!」 久々に帰ってきたお兄。たくさん話したいのに、お兄は押し入れの前で何やら読みふけっていた。 何をしているか気になり覗きこめばむかし私が書いた作文たち。 低学年の文章力もそうだが、書いてある内容が恥ずかしすぎて私は顔を真っ赤にした。 「んー、何か久々に読みたくなってな」 悪びれもせずまだ手元の作文を読みふけるお兄。 何だかむかしの私にお兄を取られた気がして段々と腹が立ってきた。 寮のある高校へ編入してしまったお兄は滅多に帰ってこれず、正直すごく寂しい。 帰ってきたときくらい目の前の私を構ってくれなきゃいやだ。
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