6人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
運命
就職して、久々に実家へ帰った時の話。
「この前引っ越してきたお向かいさん、どこかで見たことあるなぁ、と思って、話を聞いたら、あんた生んだ時、同じ病室にいた人だったのよ。中学の同級生でAちゃんって知らない?」
「……Aちゃん?」
部活の友達がAちゃんと同じクラスで仲が良く、何回か話したことがあった。
「アンタと同じ日、時間もほぼ同時刻に生まれたのよね~」
「へぇ……。同じ日、同じ場所、同時刻に生まれて、実家も近いなんて、何か運命的なものを感じるなぁ」
「Aちゃん、高校生の時に不登校になって以来、今も家の中に引き籠っているみたいだけどね……」
……前言撤回。
最初のコメントを投稿しよう!