ビーフシチュー

1/1
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ

ビーフシチュー

 15歳年上のあの人には旦那と子供がいる。  それでもこの想いは止まらない。  彼女と一緒にいたい。  結婚して幸せな家庭を作りたい。  そうだ!  料理が上手くなれば振り向いてもらえるかもしれない!  僕は手間暇かけたこだわりのビーフシチューを作って彼女に振る舞った。 「私の家族は?」 「僕が新しい家族になるよ。さぁ、食べて」  促すと、彼女はシチューを口にした。 「……それで? 私の家族はどこ?」 「貴女の中にいるよ」
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!