第1章

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 うちの小学校で行っている部活はそれぐらいだ。要は6種の部活があって4年の仮入部の際に、その中から選ぶことが出来るんだ。    うちの学校ではそういった仕組みになっている。  部活終わり。  約束通り、部活を終えて一汗かいた涼也が汗を拭きながらあたしの待つ教室まで迎えに来た。  「待ったか?俺、今、終わったとこ。ほら、行くぞ!手、繋げよ!」 そう言ってあたしの手を強引な力で無理矢理引っ張ると、自分 の指にあたしの指を組ませ、手のひらをぎゅっと握りしめてきた。    「わぁー。えへっ。」 あたしは少しだけ微笑む。この時間が、ずっと続けばいいのになー。どこかで夢見ている自分が居て、どこかふわふわした気持ちで、彼に手を引かれるまま、ランドセルを背負いながら、歩いた。  「お前、今日、どっち、帰んの?こっちか?こっちか?」そう言ってはあたしにわかるように、方向を1つ1つ指さしていった。  「あ、えっと、、、こっち!」あたしはそう言って西の方角を指さした。  「お前んち、もっと西にあんの? こっちかと思った。」 そう言って、東の方角を指さしてくる。    「そう。西! あたしんち、原ヶ丘の中でも2丁目だから。」  「あ、そうなのか?確かに2丁目は西だ、な。」  そう言って、「家まで送ってってやるよ。今日のところは家まで送るデートな。そうのうち、金、入ったら、ファミレスとか、連れてってやる。」  「うん!」  あたしは威勢よく、返事をしていた。だって、だって、ドキドキが止まらないんだもん!! 涼也みたいにイケメンでかっこよくて、もてはやされるようなアイドルオーラキラキラの、そのうち世界に羽ばたくであろう日本のトップ俳優と一緒に隣を歩けるんだから!!  今回はツキが回ってきてる。あたしは思った。  そうこうしているうちに、家に着いたも同然というところまで来てしまった。  「じゃあ、今日はこの辺でいいか?お前んち、すぐそこだろ? さすがにもう1人で歩けるだろ。」   そう言ってあたしを送り出そうとする。    「うん。大丈夫!あとは3分で着く。」  「バイバイ、涼也。」  「じゃあな、瀬衣香。明日も付き合ってやるって言いてぇけど、俺、部活、明日、ナイター、あるんだわ! そんだから明日は勘弁しろ!じゃあな!」
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