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「あ、やっぱ、コンビニよるから、止まって」むしゃくしゃしてぎりぎりのところで言ったら
賢人は、わかっていたようにすっとハンドルを切ってコンビニに入れた。
「カネゴン、何か欲しいものある?」
「うまい棒、明太子味とポタージュ味3本づつ計6本」
「ラジャー」
あたしはコンビニで自己嫌悪だ。アイスクリームを2つ買った。
アイスで手を冷やしながら反省する。
妬いている。真理恵さんに。
賢人はアタシをいつまでも子ども扱いだ。
わがままだと思っている。外見は子どもだし。
身長145センチ、体重40キロ。
色気皆無。寸胴。そしてただ白い。白いだけ。
目は、目だけはきれいだと自分ではおもっているけど、
目が大きいので、遠くから見ると、穴が開いているように見えるらしい。
不気味。雪女みたい、陰口をたたかれた。
賢人、37歳。ワタシ、15歳。年の差22
この年の差だから仕方ないのかな?
それにわたしは人間じゃない。
車に乗ると賢人は窓の外を見ていた。足のきれいなお姉さんか2人連れか!
「カネゴン! 行こう!」 あたしはアイスを彼のほっぺに押し当てた。
「冷めて!」
といいながら、こっちを見て笑う。
口元にちょっと皺がよるようになったけど、一番の顔。
ああ、どうして賢人がこんなに好きなんだろう。
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