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そうやってもう二年近くお兄ちゃんが
一緒に居てくれてるんだけど、
僕は見てしまった…!
お兄ちゃん、彼女がいるみたい。
かっぷる、ってやつ?
この前ね、久しぶりにママとお買い物に行ったとき、お兄ちゃんを見かけたんだ。
声をかけようとしたら、
女の人と一緒で、それで、
その人と
ちゅうしてたの。
きゃーーーー!
お兄ちゃんもそうゆう人がいるんだね!
パパとママみたいに!
二人とも忙しいけど、すごく仲良しだから。
お兄ちゃんもあの女の人と仲良しなのかな?
あれ?
でも、それじゃぁ僕って…
一人ですべりだいの上で考え込んでると
お兄ちゃんがいつのまにか来てて、
僕の顔を横から覗きこんだ。
僕、すべりだいの上に居るのに、
お兄ちゃん背が高いんだねぇ。
「なぁにしてるの?」
いつもと同じように、にこにこしながら
僕に話しかけてくれた。
「うん…、お兄ちゃんさぁ」
僕がすべりだいの縁に寄る。
「ん?なに?」
「僕と遊んでていいの?」
何回か聞いたことがあるから、
お兄ちゃんは笑って
「いいんだって。前も言ったでしょ?」
って言う。
そうだけど、そうだけどさ。
大人になったら、僕のママとパパみたいに忙しくなっちゃうんじゃないの?
「よくないよ、あの人と一緒にいた方がいいよ?」
僕が初めてその話題を続けて話した。
お兄ちゃんは首をかしげて
「あの人ってだれ?」
と聞いてきた。
「ほら、この間の休みの日に
ちゅうしてた子」
きゃっ、と顔を隠して話す。
「あの人、お兄ちゃんの彼女でしょ!」
わくわくしながら、そう聞いたんだけど
お兄ちゃんは全然わくわくしてそうにない。
というか、
笑顔でもない。
「ぁあ、それか。」
え?それだけ?
「その時、ママと買い物してたの」
僕がそう言うと、やっと嬉しそうな顔になった。
「そっか、久しぶりにお母さんと一緒に居れたんだね」
えっと…それもすごく嬉しいんだけどね?
「お兄ちゃんはあの人と居なくていいの?僕のことは、い「別に彼女じゃないから大丈夫。」…ぇ?」
彼女じゃないって…
「お兄ちゃん…誰とでもちゅうするの…?」
「それは違います。」
えぇ?
「じゃぁなんで?」
「なんでも!…ほら、もう遊ぼ?
時間なくなっちゃうぞ!」
そう言えばもう結構時間経っちゃってるもんね。
「ぅ、うん…!」
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