第1話 それはあまりにも突然に…

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第1話 それはあまりにも突然に…

「何て事だ………」  私はベッドの上で息をしていない我が主、魔王ザリュードを発見した。 朝なのに中々起きて来ないザリュード様の様子を見に部屋へ来てみたらこれだ…。 呼吸の確認、脈拍の確認をしてみたがどちらも停止している。 申し遅れたが私の名はシャープス…魔王ザリュード様の補佐官をしている者だ。 「カオス、アビス居るな…?」 「はーーーーい!!おっはよーございますシャープス様!!」 「………うん、おはよ…」  私のすぐ後ろに二つの小さな影が現れる。 元気の良い返事をしたのは金髪碧眼のツインテール少女、カオス。 クリクリした大きな瞳、口元には小さな牙がちらりと覗く。 背中には蝙蝠を彷彿とさせる黒い翼とお尻には先端がハート形の黒い尻尾がある。 一方、暗い返事をした方がアビス、ショートボブの銀髪が美しい紅い釣り目の少女だ。 こちらもカオス同様の身体的特徴がある。 彼女らは双子で種族は下級悪魔(レッサーデーモン)である。 「ああ、おはよう…済まないがすぐにドクター・テンパランスをこの魔王の間に連れて来てくれないか?」 「はーーーーい!!まかせてーー!!」 「…んっ」  二人は小さなツバサを羽ばたかせ部屋を出て行った。     
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