カラスマ予想

はじめに

　結婚を機に引越しが決まったので、荷造りをしていたのだが、思い出の品を見つけ思わず手が止まる。

　高校時代の友人に関する研究ノートだ。
　表紙にでかでかと書かれた「カラスマ予想」。あの頃は彼に振り回されまくっていたな。そして、一見するとなんともアホらしい研究のため自分たちなりに真面目に奔走していたことを思うと、おかしくて一人で笑ってしまった。

　文字がぎっちり詰まったノートをパラパラと眺めていたら、久しぶりに、彼と酒でも飲みながら話がしたくなった。