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「青い鳥よ」
「青い鳥って、あの童話劇の?」
「劇? よく分からないけど、兎に角、小指の先ほどの青い鳥よ。本当に小さくて、掌に乗せたとき、無茶苦茶緊張したわよ。握り潰しちゃいそうで」
「小指の先ほどって、確かなの?」
マスターが堪えきれないといった感じで割り込んできた。
「ここんとこ、くらいしかないのよ」
女はおそらく小指の第一間接から先を示したのだろう。
「それって、マメハチドリより小さいじゃん。本当だったら大発見なんじゃねえ?」
女は興味がないらしくマスターのコメントを完全に黙殺した。僕も鳥の生態とかには全く興味がない。興味があるのは、人間の欲望を喰らうという、その一点のみだ。
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