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理沙はロウソクを左手に持ち、黒いハンドバッグを肩にかけて6尺道路を歩いていた。緩やかな傾斜になっていて下に下に向かっていた。
三差路だわ、こんな場所にも分かれ道があるのね…
理沙は不安になり立ち止まった。そして右手に持っている2枚の公図を繋ぎ合わせるように地面に置いた。
左に曲がれば、だいたい3センチ先に9尺道路があるわね…
公図上で3センチだと600倍すると、約18メートル先に9尺道路がある計算になる。
右に曲がればまだまだ先があるわね、9尺道路を歩くと後ろから、あいつの車が来るかもしれない…
理沙は右側の道を選んだ。もし行き止まりや、事情によっては戻る場合もあるが危険を避けた。
急に6尺道路が途切れていることは少ない。敵の黒田明から離れるなら6尺道路を歩いて行くのが無難であろう。
しかし手持ちの2枚の公図では、一定の距離までしかわからない。その先は、また不安な状態になってしまう。
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