スルメの話

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 ――おまえも、こうなるぞ。おまえも、こうなるぞ。  無口だった父が、そう言いながらスルメを叩いている。僕に訴えているようだった。  何度も何度も繰り返されるその声は、いつまでも止まなかった。                                 〈了〉
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