スルメの話

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 脇目も振らずに黙々と叩き続ける父は、どこか遠くを見つめているような目をしている。  スルメを見ているようで見ていない。なにかその先のものを探しているような目だった。  金槌を握りながら、父は何を考えているのだろう。
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