Chapter.1

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「星、綺麗だね」 「ほんとだ。すげぇ……」 澄んだ冬の空に、無数の星が煌めいていた。 「お星様にお願いしたら? どうか受かりますようにって」 ノートとペンケースを小脇に抱えると、優奈は悪戯っぽく両手を合わせた。 「また子ども扱いして……」 「だって子どもじゃん! チューボーのくせに何言ってんの?」 「あと二ヶ月もしたら高校生だよ」 ふてくされたように呟くと、樹は突然、足を止めた。
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