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やっぱり痛いじゃないかぁ?!歯を食いしばって、上がりそうになった悲鳴を噛み殺す。
さっきまで痛いぐらいに上を向いていた僕の物は、今は小さく縮こまってしまっていた。柔らかいそれを、エリオットさんによって無理矢理に引き伸ばされて、止まりかけていた涙がまた溢れてくる。
「リオ、自分に治癒かけて」
「ひゃい…!」
言われた通り、先端に手のひらを当てて魔力を送り込む。そうするとすぐに痛みが和らいで、詰めていた息を少しだけ吐いた。
ほっとした顔を確認したエリオットさんは、僕の手の甲へ軽くキスを落とした。
「じょーず。このままかけ続けて」
もう痛いのは嫌だったから、何度も頷いて了承だと伝える。エリオットさんも頷き返してくれると、止まっていた手の動きが再開された。
治癒を掛けていると分っていても、一度体験した痛みは怖い。反射的に目を閉じてしまったけれど、一向に痛みは襲ってこない。代わりに、ぴりぴりとカサブタを剥がされているような感覚だけが伝わってきた。それでも、目視してしまうのが怖くて、必死に目をつむり、歯を噛み締めて耐える。
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