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「てめっざけんな!下ろせ!」
「やだよ」
琉賀の腕に抱かれながらじたばたと暴れているうちに、チャイムが鳴った。
「じゃ、行きますかっ」
「いや、だから下ろせって」
半ば諦めながら溜息交じりに要求すると、琉賀はそれを綺麗に無視して走り出した。
「う~ん、思っていた以上に抱き心地がいいなあ」
「うわっ頬ずりすんな!」
「ええ~いいじゃんこのくらい」
と言いながら琉賀の手がすすすっといやらしく太ももを撫でた。
「ちょっお前どこ触ってんだよ!?」
「どこって、足?」
「こんのセクハラじじぃ!!」
事務の先生が唖然と見ていたが、俺は構わず絶叫した。半分涙が混じった悲鳴に近かった。
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