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今時の子ども的ツッコミにも、可愛くてたまらないといった様子だ。
「さっきから気になっているんですが、その『意地悪お兄ちゃん』ってのは何なんですか?」
「間違いなくお前の事だろ?」
「どうせ先輩が吹き込んだんでしょ?」
「さあ? 知らね」
恍けて、そそくさと知己は宗孝を連れてリビングに消えていった。
追いかけるように将之がリビングに行くと、そこには、ソファに座る知己の膝にすっぽりと収まるようにちょこんと宗孝が座っていた。
「そのポジションは僕の位置なのに……」
ぼそりと文句を言ってみる。が、聞こえない振りをする知己に少なからず将之はいらっとした。
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