第7話 お兄さんと一緒

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 もはや宗孝は半分夢心地で、言われるままに頷くだけだった。 「ちょっと、先輩。そのガキをベッドに寝せるんですか!?」  慌てて将之が問う。 「え? だって……、どこで寝せる気?」 「ここ」 「ここってリビング? まさか、ソファ?」 「そう」 「バカだろ、お前。五歳児の寝相、舐めんなよ」 「んなもん、舐めませんよ。先輩だったら別ですけど」 「それ、どういう意味?」 「ベッドで、先輩が寝相悪くて僕の領地にはみ出てきたら、報復で先輩を舐めてますって意味です。部位としては、主に腕とか顔とか……かな? 脚は、元の位置に戻すくらいです」 「……」 (こいつ、人が寝ている時に何しているんだ……?)  将之のセクハラ発言は敢えて無視し 「ソファだったら、落っこちるかもしれないだろ?」  と続けた。 「じゃあ、ベッドに三人で寝るんですか? このガキ挟んで、『川』の字で? 僕は嫌です」 「う……ん……。確かに。いくらキングサイズでも、さすがに狭いかな? さっきも言ったとおり、こいつの寝相悪いし」  腕の中の宗孝はすっかり寝入っていて、反論してこない。 「将之。お前、ソファで寝てくれ」 「それも嫌です」 「じゃあ、頼んだからな」 「耳、悪くなったんですか? 僕は嫌だと言ったんですけど……って、先輩?」     
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