第7話 お兄さんと一緒

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「ここじゃ、嫌だって言ってるだけだろ。どうして、敢えてここでしたがる?」  将之とのキスや行為を拒否したい訳ではないことを、知己は訴える。 「じゃ、どこでならいいんです?」 「……リビング」  正直、宗孝の隣でなければどこでも良い。 「ここじゃないなら、キスだって何だってしていい……。あっ……!」  強引な将之から開放された嬉しさに、うっかり口を滑らしてしまった。 「へえ……、何してもいいんだ?」 「いや、今のは言葉の文(あや)ってヤツで……」  焦る知己だが、それとは反対に 「じゃ、ここで続きしようっと」 「バカ! ダメだって……!」 「では、リビングで色んな事をしましょうね」  余裕たっぷりに微笑む将之には、さっきまで漂わせていた怒りのオーラは全く感じられない。 (げんきんなヤツ……)  と思わずにはいられない知己だった。
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