第7話 お兄さんと一緒

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「僕には『優しくしない』なんて言った先輩の方が悪いと思いますけど」  反対に、将之は見下ろしながら自分の影に収まっている知己を見据える。 「当たり前だろ。五歳児みたいな扱いを、お前にできるか」 「別に『幼児プレイ』したいって言っているんじゃないですよ」 「……え、そうなんだ?」  意外そうに知己は言った。 「てっきり、また余計な知識を付けやがったと思ってた……」 「ああ。それで」  納得したように将之が言った。 「あんなに『できるか』と頑なに拒否してたんですね」 「……」 (優しくしてほしいと言っただけなのに、俺に真っ向拒否されて怒った訳か)  図らずも知己も納得していた。 「いくら僕でも、そんなにありとあらゆる扉を開きはしませんよ」 「どうだか……」  将之の言葉に、説得力がない。  ソファに仰向けになると、赤々と照らし出されるリビングの照明がまぶしい。 「電気、消して」  知己が頼んだが 「嫌です。今日は、よく見せて下さい」  即、断ってきた。 「やっぱり……。これで、よく『ありとあらゆる扉を開いていない』なんて言えるな」 「いつも薄暗いベッドルームでしているんだから、今日くらいいいでしょ? それにさっき、何でもしていいって言ったし」 「……」  押し黙る知己に     
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